ヴィーナスハイフ

超音波で膣を引き締めるヴィーナスハイフ。レーザーではなく超音波を使用することで、大量のコラーゲンの生成を図ることが可能です。ヴィーナスハイフの特徴やメカニズムについて解説します。

※こちらの記事は当サイト運営のヘルスケア編集部が執筆したものです。当サイト監修の満行みどり医師による査収は含まれておりませんことをご了承くださいませ。

ヴィーナスハイフとは

ヴィーナスハイフは超音波を用いて膣の緩みを改善する膣引き締め機器です。

顔のたるみの治療にも使用される超音波を使用して、熱エネルギーを膣の深層部分に届けます。あえてダメージを与えることで、施術後にコラーゲンの生成が盛んになり、膣が協力に引き締まるという手法です。

ヴィーナスハイフは深部まで照射が可能なので、引き締め効果が強力で、尿漏れや子宮下垂の改善ににも役立ちます。施術主要時間は約30分であり、ダウンタイムはほとんどありません。治療後からすぐ日常生活に戻れるため人気です。

ヴィーナスハイフの特徴

超音波による膣引き締め効果

ヴィーナスハイフは超音波により膣を引き締める機器です。

ヴィーナスハイフは通常のレーザーでは届かない深層部にまでアプローチが可能であり、その上膣の粘膜を傷つけることもない優れた機器になります。

外科手術でしかアプローチできなかった筋層に熱ダメージを与えることができるため、エイジングケアやコラーゲンの再生によるタイトニング効果を実感することができるでしょう。

子宮下垂・尿漏れ改善

膣がゆるむと子宮の位置が下がることがあり、その状態を子宮下垂といいます。

子宮が下に下がると膀胱の位置も下がるため、尿漏れを引き起こしやすくなります。

しかし、ヴィーナスハイフは膣を引き締め、位置を上にあげる効果もあるので、これらの症状を改善することも可能です。

照射後に効果を発揮する

ヴィーナスハイフにヒアルロン酸注射のような即効性はありません。基本的にコラーゲンの生成を待つ手法なので、効果がみられるピークは施術後1~3カ月後になります。

超音波によって熱ダメージを受けたコラーゲンの繊維の修復には時間がかかりますが、時間の経過ととも大量のコラーゲンが生成されるのです。

新しいコラーゲン繊維は強度が高いので、膣の引き締め効果や尿漏れ改善効果を長期的に得ることができます。

監修医・満行みどり先生の見解

ヴィーナスハイフ(V-HIFU)は、超音波を用いて膣の粘膜下・筋層にアプローチする施術です。超音波による熱ダメージによってコラーゲンの分解が行われ、あたらしいコラーゲンの構築が促されます。それによってコラーゲン線維が収縮し、膣のゆるみを改善できます。

これまでのレーザー治療や高周波治療は、膣の粘膜下部分までしかエネルギーが届かず、さらに下の筋層にアプローチするには手術を行うしかありませんでした。しかし、ヴィーナスハイフは筋層にまでエネルギーを届かせることができます。

私は「膣のゆるみが気になってレーザー治療や高周波治療を試したが効果はイマイチだった…」という方や「手術するのは怖い・ためらいがある」という方にこちらの施術をおすすめしています。

ただし、ヴィーナスハイフは膣の引き締めを目的にした治療のため、性交痛への効果はほとんど期待できません。

ヴィーナスハイフの基本情報・施術について

治療のメカニズム

皮膚内のコラーゲンに熱ダメージを与えて、コラーゲンの生成を促進するヴィーナスハイフ。ダメージを与えるといっても、むやみに膣内を傷つけるわけではありません。

ヴィーナスハイフの目的は、膣の緩みの原因である筋膜や筋肉を刺激して、緩みを改善することにあります。その際に適しているのが超音波であり、なぜなら超音波は筋膜や筋肉に熱ダメージを与えて熱凝固点を多数作ることができ、かつ粘膜に傷をつけることはないからです。

超音波は筋肉の層にまで熱が届くため、土台から緩みを改善することができます。一回の治療で深部への強力な効果が期待できるでしょう。

治療費の目安

どこの部位を施術するかによって治療費にバラつきはありますが、ヴィーナスハイフの治療費の相場は100,000円~200,000円です。また、高密度の照射を希望する場合、引き締め効果は通常の照射よりも高いですが、その分費用も高くなります。

施術のリスクについて

ダウンタイムは赤みや腫れといった症状がみられます。また個人差はありますが、おりものが増えたりするケースもあるそうです。

ヴィーナスハイフは超音波によって膣内部の組織に熱ダメージを与えて、コラーゲンの分解・再生成を促す治療。ですが、ダメージを与えると言っても、膣内部をむやみに傷つけることはありません。メスを用いた施術と違って膣粘膜を傷つけることは一切なく、出血もないのが特徴です。

ヴィーナスハイフの持続期間

ヴィーナスハイフによる膣引き締めの効果持続時間は、1年ほど。照射直後から効果が出るのではなく、照射から1~3か月ほど経ってから徐々に効果を実感し始めます。

なお、効果は年齢や出産回数、また膣の緩み具合などによって変わるため個人差があります。また、膣の緩みによる尿漏れやたるみが気になる方は3か月後~半年後に追加照射を受けるのがおすすめです。

ヴィーナスハイフの痛みついて

ヴィーナスハイフの照射では、65~70℃と高温の熱エネルギーを皮膚の深部に届けます。そのため、照射時に軽い痛みや熱を感じることがあります。照射の出力は高いほうが効果を期待できますが、そのぶん痛みも感じやすくなります。痛みに弱い方は照射出力を下げたほうがいいかもしれません。

ただ、ヴィーナスハイフの照射は我慢できないほどの痛みではないといわれています。膣口付近などは痛みを感じやすいため、施術前に麻酔クリームなどを塗ることが多いようです。

ヴィーナスハイフの施術のながれ

こちらではヴィーナスハイフの施術のながれをまとめました。クリニックによって施術のながれが異なることもありますが、参考程度に確認してみてください。

1.カウンセリング・診察

まずはカウンセリングと医師による診察をおこないます。治療の注意点や術後のアフターケアについてなどもしっかり聞いておきましょう。

2.同意書の記入

スタッフから治療内容や費用、期間、ダウンタイムなどの注意点の説明を受け、すべてに納得できたら同意書にサインをします。なお、未成年の方は親権者の同意が必要です。

3.トイレを済ませ、外陰部を洗浄する

施術前にトイレを済ませ、ウォシュレットで外陰部を洗浄します。

4.外用の麻酔薬を塗る

照射をする前に、外用の麻酔薬を子宮口から膣口までに塗布します。なお、大陰唇に照射をおこなう場合は会陰部全体と膣口から3cmあたりまでの塗布となります。塗布してから15分ほど待ち、ウォシュレットで洗浄してから麻酔薬をふき取ります。

5.照射

麻酔が効いたら医師による照射をおこないます。照射は30分ほどで終了します。使用するのは細い器具のため、挿入の痛みはほとんどなく、経膣超音波検査と似たような感覚です。

照射中は膣口などに軽い痛みや熱感を感じることがありますが、我慢できないほどではないでしょう。もしも痛みがある場合は、医師に出力を下げられるか確認してみてください。

6.終了後

施術では超音波ゼリーを使用するため、おりものシートを準備しておきましょう。ダウンタイムはほとんどなく、軽い熱感や痛みがある場合でも数日で気にならなくなることがほとんどです。

ヴィーナスハイフとそのほかの治療法比較

サーミVaやビビーブとの違い

ヴィーナスハイフは超音波を肌の深部に熱エネルギーを届ける治療方法ですが、サーミVaやビビーブは高周波を用いた治療方法です。

熱エネルギーが届く深さは、超音波照射であるヴィーナスハイフが筋層までと深いのに対し、高周波照射のサーミVaやビビーブは真皮層まで。ヴィーナスハイフの方がより皮ふの深層にまで届きます。

また、照射の温度はヴィーナスハイフが65~70℃であるのに対し、サーミVaやビビーブは40~45℃。サーミVaやビビーブは温度が低いため痛みは感じにくいものの、膣のゆるみを改善させる効果も低くなります。一方で、サーミVaやビビーブは施術にかかる費用も手頃…というメリットがあります。

インティマレーザーとの違い

インティマレーザーは水分吸収率の高い波長を用いたロングパルスエルビウム・ヤグレーザーによる治療方法です。

肌の粘膜固有層にレーザーを照射することで、50~53℃の熱だまりをつくり、コラーゲン生成を促します。照射できる範囲が広く、膣の最深部から膣口、小陰唇にまで照射可能。

一方、ヴィーナスハイフは筋層にまで照射でき、65~70℃の熱エネルギーを届けて点状の凝固点をつくります。効果の持続時間はどちらも1年ほどですが、ヴィーナスハイフの方がより高い熱エネルギーを肌深部まで届けられるため、膣のゆるみも気になる場合はヴィーナスハイフがおすすめです。

モナリザタッチとの違い

モナリザタッチは炭酸ガスを用いたCO2フラクショナルレーザーによる治療方法です。レーザー照射によって膣壁に点状のレーザー孔をつくり、コラーゲン生成を促します。

ただ、どちらの治療も膣の乾燥やかゆみ、においなどに効果が期待できる治療法です。乾燥による性交痛には多少効果がありますが、根本的な改善には向かないでしょう。

監修

満行(みつゆき)みどり先生

女性器治療に特化した医師

満行みどり医師

みどり美容
クリニック・広尾
満行みどり先生

満行みどり先生は女性器治療に特化した「みどり美容クリニック・広尾」の院長
ビバリーヒルズの専門トレーニング施設でライセンスを取得した日本人女性初の医師でもあり、デリケートゾーンの悩みを抱える患者さんに適切な治療を提供したいと日々尽力されています。

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